発展途上国で森林保全対策を取らないと、今世紀末までに、アジアやアフリカ、南米に現存する熱帯林の3分の2近くが破壊され、現在の世界の排出量の20年分に当たる量の二酸化炭素(CO2)が大気中に放出されることになるとの試算を、米国、英国、オーストラリアなどの研究者で組織する国際研究チーム「陸域炭素グループ(TCG)」が24日までにまとめた。
TCGのラルフ・アシュトン代表は「地球温暖化対策に関する次期枠組みの中に、発展途上国の森林保全対策に資金が回る仕組みをつくって熱帯林保全を進めることが世界の温暖化対策上、不可欠だ」と指摘した。
TCGは、森林に関するデータがそろっている73の途上国について、森林の総面積や経済的に価値がなく、簡単に農地に転換されてしまうような森林の面積、森林保護区の面積などを分析。
これまでの各国の森林面積の変化などを加味して、長期的に破壊される危険性が高い森林の面積を推定した。
その結果、現存する熱帯林のうち破壊される危険が高い森林は、アジアの森の57%、中南米は63%、アフリカは67%に達することが判明。
3地域全体では森林の63%が破壊の危機にあり、山火事や焼き畑などを通じて大気中に放出されるCO2の量は、1755億トンに達する可能性があることが分かった。
一方で、保全対策を取ってCO2放出を防いだり、吸収量を増やしたりした時に、その分を排出枠として先進国に売れる制度を導入、炭素1トン当たり20ドルの価格を付ければ、最大で1348億トンの放出を防げるとの結果も出た。







