化石燃料からグリーン燃料へのパラダイムシフトが世界的規模で進行しています。地球温暖化防止、CO2削減を目指した低炭素社会の実現に寄与する、植物を由来としたバイオ燃料への移行のための取り組みです。しかしながら一方で、穀物の価格高騰という弊害を招いている事実もあります。その現状を踏まえ、新たなバイオ燃料の原料として、日本、インドネシア、タイ、アフリカ、ベトナム、フィリピンなどでジャトロファ(ヤトロファ)の栽培が注目されています。
和名「ナンヨウアブラギリ」。ジャトロファ(学名:Jatropha curcas L.) は、痩せた土壌においても成長し、乾燥への抵抗力が強い多年生の植物です。原産地は南アメリカとされていますが、現在では広く南アメリカ・東南アジア・中央アジア・アフリカに自生分布しています。
特徴としては、成長が早く、苗木から結実が早いことです(6ヶ月〜1年)。また、好適温度は平均20℃、50 年間生存します。梅の実ほどの大きさの実を付け、中の黒褐色の種を搾ると、3〜4キログラム当たり約1リットルの油(重量比で約30%)がとれます。ジャトロファ(ヤトロファ)果実の収穫量は1ha 当り5〜12 トンに及びます。
種子を搾油した未精製の粗油(クルードジャトロファオイル)でも燃焼可能であり、ディーゼルエンジンでの燃焼試験等でも実証されています。このクルードジャトロファオイルに脱ガム処理などをして重油代替燃料として、また化学処理をしてバイオディーゼル燃料(BDF)として使用することができます。実には毒があり、食用にならないので、需要が増えてもトウモロコシなどのように穀物価格の上昇にはつながりません。また、副産物として搾りかすが有機性肥料として利用可能であり、また、搾油された油には殺虫効果があるといわれています。
ジャトロファの特徴